愛猫を長生きさせるために、私たち飼い主ができること

round black and white analog alarm clock

主なポイント

  • 猫は家庭で飼われている一般的なペットの中で長寿に分類されます。平均的な猫の寿命は約15年です。
  • 猫の寿命は、食事、環境、品種、心身のケアなど、さまざまな要因に左右されます。
  • 外にいる猫は、毎日様々な危険にさらされており、それが寿命に影響しています。完全室内飼いの猫は一般的に長生きします。
  • 動物性たんぱく質を含む高品質の食事は、猫に必要なビタミン、ミネラル、食物繊維を供給し、猫の寿命を延ばすために必要不可欠です。

私たち飼い主は、愛猫に長く幸せな人生(猫生?)を送ってほしいと願っています。南米では「猫には7つの命がある」なんて言われている猫ですが、飼い主と一緒に過ごせる時間は限られています。

当たり前ですが、飼い猫の平均寿命は、野良猫よりもはるかに長くなっています。飼い猫の平均寿命は15年で、犬やウサギ、ハムスターなど多くのペットよりも長生きの傾向にあります。中には20年以上生きる猫もいます。猫がどれだけ長生きするかは、食事や環境、ケアの仕方などさまざまな要因に左右されます。また、猫の品種も重要な役割を果たしているかもしれません。いくつかの品種は、その子の寿命を大幅に短くする多くの遺伝性疾患を持っています。例えば、ブリティッシュ・ブレイド・キャットは通常15歳まで、ペルシャ猫・シャム猫は平均20年前後、シャム猫は30年まで生きられる子もたまにいるなんて欧米では噂されているんだとか。長寿猫のイメージが強いのでしょう。

selective focus photography of black, white, and brown cat lying on wooden table

ギネス記録では38歳と3日が最長寿記録です。人間の年齢に換算すると170歳だそうです!

それぞれのケース、それぞれの猫が違うことを忘れてはいけません。同じ品種の子であっても、兄弟猫であっても、どんなに気を遣って猫の世話をしていても、きちんと世話をしていればペットが病気にならず、長生きしてくれるという保証は決して得られません。残念ながら、病気は特に理由もなく起こることが多いのです。

今からペットの寿命をできる限り伸ばすための14のヒントをご紹介します。愛猫に長生きしてもらうために、私たち飼い主に何ができるのでしょうか。

獣医の定期検診を受ける

「予防」は、愛猫が健康で長生きするために最も重要な要素の一つです。定期的な検診を受けることで、特に高齢のペットの場合、獣医師が病気を早期に発見し、早めに治療をすることができます。

猫伝染性腹膜炎(FIP)や猫インフルエンザなどの伝染性の猫の病気は、猫の寿命を大幅に縮めたり、命取りになることもあります。ウィルス感染症は、5歳までに死亡する猫の6.5%を占めています。ワクチン接種で、この病気から確実に愛猫を守ることができます。

doctor holding red stethoscope

推奨されるすべてのワクチン、処方されたノミ・ダニ・心臓病の薬を猫に確実に投与するには、少なくとも年に一度は獣医に連れて行ってあげてください。

あなたの猫が健康問題を起こすたびに異なる専門家に相談するよりも、あなたの猫の健康歴を知っている1人の獣医師に連れて行く方が良いことを覚えておいてください。かかりつけの獣医師は猫の病歴を記録しているので、状況によっては電話で診断することも可能です。

正しい食事を選ぶ

white and black cat on white table

食事も猫の長寿に欠かせない役割を果たしています。一方では、正しい給餌が病気を予防し、他方では、猫が強固な免疫システムを維持し、健康を維持するのに役立ちます。また、猫のライフステージや健康状態に合わせた食事を与えることも非常に重要です。

猫は肉食動物なので、フードには高品質なタンパク質が多く含まれていなければなりません。健康な猫のフードには、少なくとも70~80%の良質な肉が含まれている必要があります。飼料のラベルに動物の臓器が記載されている場合は、質の悪い肉であることを覚えておいてください。粗悪なフードは、ペットの肥満、腎臓病、糖尿病、アレルギーなどの原因となることがあります。

特に低品質のドライフードは、植物性の原料や穀物、砂糖を多く含んでいるため、猫が太りやすく、病気になりやすい。これにより、猫が糖尿病になるリスクが大幅に高まります。

また、防腐剤、人工香料、調味料、着色料などの添加物を含むキャットフードもできるだけ避けるべきです。

昆虫由来のキャットフード

質の高いドライフードは、通常、猫に必要なすべての栄養素を提供するために、バランスのとれた組成になっています。その一例がPetCanの昆虫ベースのペットフードです。健康的かつサステナブルな方法で乾燥・加工された昆虫を使用しているため、愛猫の栄養ニーズを満たしつつ、環境にも負担をかけないキャットフードを実現しています。当社の最高品質のキャットフードは、低脂肪で、鉄分、カルシウム、食物繊維、タンパク質が多く含まれています。その結果、この食事は猫の脳の健康を促進し、健康的な体重を維持し、健康問題を回避することができます。さらに、このフードは低アレルギー性であるため、アレルギーを起こしやすい猫やお腹の弱い猫にも最適です。

ペットに高品質の昆虫食を与えることは、ペットが必要とするタンパク質を確実に摂取できると同時に、温室効果ガスの排出削減にも貢献することができます。

バランスのとれた食事は、ペットの寿命を延ばし、大腸炎、腎不全、アレルギー、肥満などの病気から守ってくれます。適切な食事を選んだら、1日3回の給餌を心がけ、猫に与えすぎないようにすれば大丈夫です。

水分バランスの維持

cat drinking water from bowl

猫はあまり水を飲まない傾向にあります。しかし、猫にとって水分をたっぷり摂るすることは、さまざまな病気の予防につながるため重要です。例えば、猫は新鮮できれいな水を十分に飲まないと、尿路や腎臓の病気になりやすくなります。

猫のために、水飲み場を用意してあげましょう。キレイなボウルにキレイな水をたっぷり入れておくことで、猫はいつでも好きな時に水分補給をすることができます。

green and white medication pill in clear glass container

子猫のビタミン補給

サプリメントは、さまざまな健康上の問題を軽減し、栄養不足を防ぐために使用することができます。例えば、関節、免疫系、被毛、皮膚の健康のためにビタミンを補給することで、猫の寿命を延ばすことができます。しかし、正しく配合されたキャットフードを与えていれば、通常はビタミン剤を追加で与える必要はありません。動物医療の専門家は、獣医が処方した場合のみ、猫にビタミン剤を与えることを推奨しています。

適正体重を確認

猫の肥満は、多くの人にとって太った猫がより可愛く見えるため、軽視されがちです。しかし、これは非常に危険なことで、太った猫は特定の病気を発症するリスクが格段に高くなります。糖尿病や変形性関節症などの関節疾患は、その一例です。ですから、定期的に体重を測定して、猫が正常な体重を維持できるようにするのがよいでしょう。

体重が少ないと、免疫力が低下するため、猫にとっても健康的ではありません。また、病気の症状である場合もありますので、愛猫が痩せているのではないかと思ったら、獣医師に相談しましょう。

愛猫の歯を清潔に保つ

子猫が遊びながら何かを見つけては歯で食べようとするようになったら、すぐに適切なデンタルケアに慣れさせる必要があります。猫の歯は、硬い食べ物の塊を噛み砕くことで、機械的に歯垢が除去されるからです。さらに、硬い食べ物は歯茎をマッサージし、歯とそれを支える骨を強化します。

shallow focus photography of brown cat

飼い主の皆さんは、猫の歯磨きが決して簡単ではないことをご存知でしょう。しかし、子猫のうちから遊び感覚で歯磨きに慣れさせておくと、後々、歯磨きに耐えられるようになります。歯ブラシを使って猫の歯を磨くのは、歯並びが悪いなど歯に特別な問題がある場合や、何らかの理由でドライフードを与えられない場合にのみ必要です。お近くのペットショップやインターネットで、猫専用の歯ブラシやフィンガーコット、歯磨き粉などが販売されています。

毎日のゴミ箱の掃除

毎日、猫のトイレを掃除することで、家の中を良い香りに保つことができると同時に、猫の尿や便の変化に気づくことができます。もし、トイレに血が混じっていたら、すぐに獣医師に連絡してください。

猫が住みやすい家にするために

猫にとって最も危険なのは車が走る道路ですが、ベランダからの転落など、家庭内での事故も少なくありません。だからこそ、責任ある飼い主は、猫にとって安全な家づくりを心がける必要があります。例えば、猫が一人で留守番をしているときは、窓を開けたままにしておかないようにするなどです。

残念ながら、猫の飼い主がどんなにペットの安全を考えていても、事故を完全に防ぐことはできません。特に交通量の多い通りに住んでいる場合は、猫が外に出ないように細心の注意を払ってください。

また、お庭がある場合は猫に安全に庭で遊んでもらう方法もあります。猫は高くジャンプするのが得意で、小さな穴も通り抜けてしまうので、安全対策は決して簡単なことではありません。しかし、猫用のフェンスを設置すれば、猫を車などから守りつつ、外を楽しんでもらうことができると思います。

gray cat leaning on scratch post and looking on hanged fur fish

体を動かす機会を与える

猫の飼い主は、ペットに十分な肉体的・精神的活動の機会を与える必要があります。毎日、一日中ソファに寝そべっているだけでは、ペットの寿命が大幅に短くなってしまいますので、猫がどんなに怠けていても定期的に運動させます。例えば、毎日猫と遊ぶ時間をとります。猫が一人で留守番をしているときには、猫が退屈しないためのおもちゃを用意しておくことを忘れないでください。例えば、猫のために爪研ぎや動くネズミのおもちゃを買ってあげるとい良いでしょう。

多くの猫は体を動かしたり、遊んだり、抱っこしたりするのが大好きですが、精神的な健康に気を配ることも欠かせません。ネットやペットショップでは、さまざまな猫が夢中になれるおもちゃが販売されています。

ペットの毎日のお手入れ

猫の被毛は、その猫の健康状態を映す鏡と言われています。もちろん、ほとんどの猫は舌で定期的に毛づくろいをしています。しかし、定期的にブラッシングをすることで、猫の体に新たに現れたしこりや凸凹、痛いところなどに気づくことができます。

不妊手術

責任ある猫の飼い主であれば、不妊手術のメリットを知っているはずです。研究によると、去勢した猫は去勢しなかった動物よりも62%長生きするそうです。避妊手術をしたメス猫は、生殖器の癌になりにくくなります。去勢されたオス猫は落ち着きがあり、去勢されていない動物と違って、パートナーを探すために逃げ出したり、スプレー(縄張りにおしっこをかける)をすることもありません。

避妊手術は比較的安全な処置であり、猫の過剰繁殖を防ぐことにもつながります。猫は一度の出産で平均5匹産みます。生まれてくる子猫たちの将来に責任が持てないのであれば、去勢・避妊手術を強くおすすめします。

愛猫を監視する

A ounce of prevention is worth a pound of cure(1オンスの予防は1ポンドの治療に値する)
日本で言うところの「転ばぬ先の杖」という言葉は、人間と動物の両方に当てはまります。
食欲がない、元気がない、目から異常な分泌物が出ているなどの症状があれば、すぐに獣医師に相談しましょう。咳やくしゃみ、過度の嘔吐、トイレ以外でのおしっこなどの症状も、ペットが健康上の問題を抱えていることを示すサインである可能性があります。すべての病気は、ペットの寿命と幸福度に大きな影響を与える可能性があることを忘れないでください。

猫を家の中で飼う

室内で飼うことで、車に轢かれたり、有害物質を食べたり、病気を媒介する害虫や寄生虫に感染したりするのを防ぐことができます。一旦、猫を外に出してしまうと、室内飼いに戻すのが難しくなります。

猫にマイクロチップを付ける

完全室内飼いであっても、外に出てしまうことがあります。そのため、獣医師はすべての猫にマイクロチップを付けることを推奨しています。チップがあれば、外で迷子になっても猫を見つけやすくなり、猫の身元を確認することができるので、おすすめです。

 

 

 

 

よくある質問

猫を長生きさせるにはどうしたらいいですか?

猫の寿命は、食事や環境、お手入れ状態など様々な要因によって変わります。猫種によっては、遺伝性の病気にかかりやすく、寿命を大幅に縮めてしまうこともあります。しかし、適切なケアと治療を行えば、たとえ病気であっても(その病気にもよりますが)ペットの寿命を大幅に延ばすことができます。

猫は可愛がれば長生きしますか?

飼い主と一緒にいる時間が長く、大切にされていると感じる猫は、一般的に幸せで長生きします。飼い主との距離が近ければ、飼い主はちょっとした愛猫の異変にも早期に気づくことができますから。逆に、無関心で放置ばかりしていたり、定期的に罰を与えたりすることは、動物の寿命を縮めることに繋がります。

うちの猫は20歳まで生きられますか?

人間は100歳まで生きられますか?という質問と同じです。生きられる人もいますが、そこまで生きられない人の方が多いですよね。猫の平均寿命は約15年。20歳は平均寿命よりも長いです。中には20年以上生きる猫もいますが、若い頃から健康に気を遣っていても、みんながみんな20歳の壁を超えられるわけではありません。

猫の死に際に見られる兆候には何がありますか?

ここでは、猫の死が近いと思われる兆候をご紹介します。

  • 頻繁に痛みを感じている
  • 動こうとする気持ちがほとんどない
  • 飲食をしていない
  • 無気力
  • 猫の一般的な行動の変化

猫は自分の死期がわかるというのは本当ですか?

猫は自分の死を予測することができます。場合によっては、飼い主に悟られないように、死を迎える直前に家を出て人里離れた場所を探すこともあります。